立原道造・隠れ家プロジェクト
1.小屋を建てる
2018年に「信濃追分文化磁場油や」の裏庭に「小さな小屋」を設置しました。
中山道・追分宿の「旧油屋旅館」は江戸時代には脇本陣の歴史がある旅館でした。2012年からは建物の補修を行い「文化磁場油や(以下「油や」)」として新たに「NPO油やプロジェクト」の文化活動による町おこし活動の拠点となっています。
「NPO油やプロジェクト」は2017年からNPOの中心事業として、様々なアーティストたちが「油や」に滞在し、創作活動を行う「アーティスト・イン・レジデンス(以下「AIR事業」)」を開始しました。
「AIR事業」はスタート以来、版画プロジェクト、歴史回廊(アート)プロジェクト、音楽コンサート・ライブ、落語、演劇などを実施してきました。「小さな小屋」は創作活動を行う様々な人たちが日常の生活から抜け出して自由な時間を過ごすことを象徴する隠れ家(リトリート)です。さらに「油や」が創作活動を行う誰にとっても魅力ある場所・環境でもあるということを浅間山麓の自然や歴史・文化などの地域としての魅力・特性とあわせてアピールしてNPO活動を発展していきたいと思っています。
2.立原道造の紹介とコロニー構想の設計主旨
追分ゆかりの詩人・建築家でもあった立原道造は、浅間山麓に芸術家が集って住むという「浅間山麓に位する芸術家コロニイの建築群」構想をテーマとした東京大学卒業設計を残しています。
日本で有名な詩人、例えば中原中也や萩原朔太郎でも全集の発行は1回だけですが、立原道造は近年、筑摩書房から詩人としては異例の5度目の全集が発行され、2009年発行の第4巻に建築家としての全貌(文献・図面など)が収められています。
「小さな小屋」を設置する事業は追分ゆかりの詩人・建築家である立原道造の雄大な構想に着目した、浅間山麓の魅力を発信する企画であり、事業の発展に大きな推進力にしたいと思っています。
3.80年前の夢の実現とそれを求める現代のムーブ
都会を脱出して地方への移住や自然豊かな場所で暮らしたいというニーズが高まっています。 そしてコロナ禍があってリモートでの仕事場、あるいは保養の場として使う目的の隠れ家的な小さな小屋をもつことが人気となっています。
隠れ家、小屋ブームとともに追分ゆかりの詩人であり建築家の立原道造が、浅間山麓に芸術家が集って住むという「浅間山麓に位する芸術家コロニイの建築群」構想の中で描いた「小さな小屋」も、最小限の住宅として、80年が経過した今注目が集まっています。
4.具体的な「隠れ家プロジェクト」
(時期)展示 2018年9月「隠れ家プロジェクト」がスタート
(場所)信濃追分文化磁場油や(旧油屋旅館)裏庭
- 「小さな小屋」は地域住民、保養客など「油や」来訪者に無料公開。
- 「小さな小屋」の設計は長野在住の建築家の広瀬毅氏。
- H29年に「立原道造の夢みた建築(鹿島出版会)」を出版した種田元晴氏のトークイベントを2018年10月27日(土)に開催。
- 「小さな小屋」は、その完成後はアート作家の作業場、作品の展示場所、「瞑想などの静かな空間」、仕事をする「働く場所」など、「隠れ家」として活用していきます。
5.隠れ家プロジェクトに参加しませんか!
「旧油屋旅館」には、夏になると多くの学生が勉学のために宿泊、昭和の時代には文士・知識人が滞在し作品を執筆したという歴史があります。その歴史があるがゆえに「旧油屋旅館」の建物は、地域の歴史遺産なのですが、単にその建物をハード資産として保存し昔のことを語るだけでは地域創生、賑わいの創出には繋がりません。
温故知新として「旧油屋旅館」の歴史を、創作活動の場所として信州の魅力を伝えるソフト事業として活用して初めて地域の賑わい創出に繋がると思います。
立原道造と芸術家コロニイ構想は、地域の賑わいを創出する始原の構想であり、「NPO油やプロジェクト」をより多くの人に知ってもらうための旗印です。
「隠れ家プロジェクト」は、アート・クラフトなど職人的な仕事に携わる人、またフリーで仕事を請け負う人などが、都会から浅間山麓を訪問し滞在して時間や場所に制限を受けず、インスピレーションを得ながら自由に時間を過ごす、創作活動を行うことを提案するというモデル事業であり、地域の賑わいを文化的活動で創出する発展性ある事業であると思っています。
皆様のご支援は、追分で創作活動をする若手作家の支援にも繋がります。どうぞよろしくお願いいたします。
なお、「NPO油やプロジェクト」の広報誌「追分流」第2号を発行致しました。特集は「立原道造と浅間山麓芸術家コロニイ」です、その関連記事、寄稿文なども参考にしてください。どうぞよろしくお願い致します。
NPO「油やプロジェクト」一同
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口座名: 特定非営利活動法人油やプロジェクト
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創刊号:追分とNPOの活動紹介
第2号:特集「立原道造と浅間山麓芸術家コロニイ」
第3号:特集「歴史と風景のクロスロード”追分を楽しむ流儀”」
頂いた寄付金は、アーティスト・イン・レジデンス事業などNPO油やプロジェクトの活動に充当致します。皆様の「NPO油やプロジェクト」へのご支援をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。